貼り薬を貼ったままお風呂にはいってもいいですか?


貼り薬、いわゆる経皮吸収型製剤は薬剤を展延したテープを皮膚に貼ることで、皮下の血管から血液に取り込まれせ皮膚やその近くの組織ではなく全身への作用を期待する薬剤です。

経皮吸収型製剤は、経口剤とは違い、

  1. 薬物成分は皮膚からゆっくり吸収されて持続的に効果を発揮する
  2. 薬物のバイオアベイラビリティ(生物学的利用率)が高められる
  3. 安定的な有効血中濃度領域を長時間維持できる
  4. 効果の変動が起きにくく副作用の軽減が期待できる
  5. 注射剤のような専門的手技を必要としないので使用が簡便
  6. 目で見て服薬を確認できる

などといった様々な利点があります。

そのため現在では、心臓病用薬・喘息用薬などを中心に、高血圧用、ホルモン補充用、泌尿生殖器用、中枢神経用、癌性疼痛用、禁煙補助薬など幅広い領域で活躍しており40品目近く存在しています。

そんな経皮吸収型製剤で多く寄せられる質問がこれです。
「貼ったままお風呂にはいっていいですか?」

使用方法に関しては医薬品毎に異なります。

そこで代表的な製剤についてまとめてみました。


ノルスパンテープ

https://norspantape.jp/pdf/tp.pdf

熱いお湯で入浴することあるいは長時間入浴することは控えてください。
テープを貼ったまま、シャワーを浴びる、入浴する、泳ぐことが可能ですが、熱い温度あるいは長時間の入浴により、体の中に吸収されるお薬の量が過剰になる可能性があります。

ニュープロパッチ

http://www.otsuka-elibrary.jp/library/support/dlc/124/download?t=1464838270

パッチを貼ったままでもシャワーやお風呂に入れますが、水泳などはパッチがはがれやすくなることがあります。
お薬を貼った場所が、過度の直射日光、アンカ、カイロ、湯たんぽ、サウナなどで熱くならないようにしてください。

イクセロンパッチ

https://drs-net.novartis.co.jp/dr/products/product/exelon_patch/faq/06/

貼ったまま入浴やプールの利用は可能です。ただし、発汗や皮膚のふやけによるはがれなど、湯温や入浴時間などに配慮する必要があります。また、普段の貼り替え時期を入浴前後のタイミングにする方法もあります。

リバスタッチパッチ

http://www.kwn-di.com/ono_pharmaceutical/html/info.html?medicine_cd=23&seq=1713&dt=product_files/23/qa/html/RVT_FAQ8.htm

入浴、プールの入水は可能です。ただし、発汗や皮膚のふやけによるはがれなど、湯温や入浴時間に配慮する必要があります。また、普段の貼り替え時期を入浴前後のタイミング(例:入浴前にパッチを剥がし、入浴後に皮膚を十分に乾かしてから以前に貼っていた箇所とは違う箇所に新しいパッチを貼付する)にする方法もあります。

ビソノテープ

http://med.toaeiyo.co.jp/contents/btp-faq/btp-qa08/index.html

貼付したままで入浴可能です。
入浴中に貼付部位をタオル等でこすったりすると、はがれやすくなりますのでご注意ください。また、はがれそうになった場合には絆創膏等で固定してください。ビソノテープ開発時の臨床試験では貼付したまま入浴可としていましたが、入浴の影響による副作用は認められませんでした。
※皮膚温の上昇による薬物動態への影響は検討しておりません。

フランドルテープ

http://med.toaeiyo.co.jp/contents/ftp-faq/ftp-qa09/index.html

貼ったまま入浴することも可能です。ただし、入浴によって血管拡張作用が増強し、血圧低下作用が強くあらわれる恐れがありますので、一時的な“ふらつき”などにご注意下さい。
また、テープを剥がしても有効成分(硝酸イソソルビド)の血中濃度は比較的緩やかに下降しますので、剥がして入浴することも可能です。
入浴後に汗をよく拭いてから、入浴前に剥がしたテープを貼り直すか、新しいテープに貼りかえて下さい。
公衆浴場などで「心臓病貼り薬」と知られたくない時などは、入浴前に剥がし、入浴後に貼り直すことをおすすめします。
入浴前に剥がしたテープを入浴後に貼り直す場合は、清潔なペットボトルやプラスチック用品などに一時貼っておき、入浴後に粘着面の水分を取り除いて貼ると便利です。


ニトロダームTTS
バソレーターテープ
ミニトロテープ
メディトランステープ
ミリステープ

皮膚障害防止のため剥がして入浴してもよいが、剥がした後1時間で血中から消失するため、長湯はせず入浴後すぐ新品を貼付すること。
貼ったまま入浴することも可能。ただし、入浴によって血管拡張作用が増強し、血圧低下作用が強くあらわれる恐れがあり一時的な“ふらつき”などに注意。

ホクナリンテープ

http://hokunalin.jp/doctor/faq/faq4.html

ホクナリンテープの支持体はポリ工ステルの被膜が張ってあるため水を通さず、薬剤が溶け出すことはないので、入浴時の経皮吸収に影響はないと考えられます。
お風呂に入る前にホクナリンテープの縁が一部めくれている時などは、剥がれる可能性が高くなりますので、入浴後に貼り替えて頂くことをお勧めします。貼ったまま入浴される際は、あらかじめ絆創膏などで補強して頂くことも可能です。

エストラーナテープ

http://www.hisamitsu.co.jp/medical/pdf/iet_001.pdf

入浴時は貼ったままお入りください。
※一度はがすと粘着性が落ちます。
薬を貼ったまま入浴できますが、上から強く洗ったり、こすったりしないでください。
お風呂からあがってすぐは汗などで剥がれやすいので、肌が乾くのを待って貼ってください。

メノエイドコンビパッチ

http://www.aska-pharma.co.jp/iryouiyaku/upload/save_file/pd_usage_menoaid_patch_201508_201508.pdf

お風呂からあがってすぐに貼ると汗などで肌が湿っていてはがれやすくなるので、十分に乾いてから貼ってください。
薬を貼ったままで入浴してください。ただし、薬の上から強く洗ったり、こすったりしないでください。

ネオキシテープ

http://www.hisamitsu.co.jp/medical/pdf/int_002.pdf

貼ったまま入浴すると、はがれてしまうことがありますので、入浴前にはがし、入浴後に新しいお薬を貼ることをおすすめします。

ニコチネルTTS

https://drs-net.novartis.co.jp/siteassets/common/pdf/nic/pi/pi_nic.pdf

貼付部位の皮膚を拭い、清潔にしてから本剤を貼付すること。なお、入浴後に貼付する場合は、水分を十分に取り除き、乾燥させてから貼付すること。

デュロテップパッチ


パッチを使用している最中でもぬるめのお風呂(40℃程度)に入ったり、シャワーを浴びることはできます。ただし、汗をかくほどの熱いお風呂に入らないで下さい。また、貼付部位を上腕部あるいは前胸部にするなどして、なるべくパッチを直接湯船につけないように入浴させたり、なるべく貼付部位を避けてシャワーを浴びるよう指導してください。

<添付文書抜粋>
【警告】(抜粋)
本剤貼付部位の温度が上昇するとフェンタニルの吸収量が増加し、過量投与になり、死に至るおそれがある。本剤貼付中は、外部熱源への接触、熱い温度での入浴等を避けること。発熱時には患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に注意すること。[「重要な基本的注意」の項参照]
使用上の注意(抜粋)
2.重要な基本的注意(抜粋)
10)本剤貼付中に発熱又は激しい運動により体温が上昇した場合、本剤貼付部位の温度が上昇しフェンタニル吸収量が増加するため、過量投与になり、死に至るおそれがあるので、患者の状態に注意すること。また、本剤貼付後、貼付部位が電気パッド、電気毛布、加温ウォーターベッド、赤外線灯、集中的な日光浴、サウナ、湯たんぽ等の熱源に接しないようにすること。本剤を貼付中に入浴する場合は、熱い温度での入浴は避けさせるようにすること。

フェントステープ

入浴する場合は長時間あるいは、熱い温度を避けてください。
体内に吸収されるくすりの量が増え過ぎることがあります。

<添付文書抜粋>
【警告】(抜粋)
本剤貼付部位の温度が上昇するとフェンタニルの吸収量が増加し、過量投与になり、死に至るおそれがある。本剤貼付中は、外部熱源への接触、熱い温度での入浴等を避けること。発熱時には患者の状態を十分に観察し、副作用の発現に注意すること