子どもの慢性頭痛に呉茱萸湯(ゴシュユトウ)



五苓散が投与されていた13歳の男の子の処方が呉茱萸湯に変わりました。


13歳 男 体重52kg

ツムラ 031 呉茱萸湯エキス 7.5g 分3 14日分




色白で声は小さい感じでした。普段は食欲はあり、お通じも正常。
慢性頭痛がある患者さんで、痛みで吐いてしまうくらいだそうです。


子供の頭痛と漢方薬


漢方医学的視点からみると、頭痛は冷えに由来する場合が多く、生活背景として陰性食品(体を冷やす食品) を摂りすぎている場合が多いので、生活指導が重要です。

漢方薬の有効性を高めるためには腸内細菌の助けが必要であり、食事の影響を受けない空腹時の服用が勧められます。
漢方エキス剤の服用方法は、食前あるいは食間に熱い湯に溶いて服用します。
苦く飲みづらい場合は、オブラートに包んだり、ココア、蜂蜜などに混ぜて飲ませてもよいです。
年長児に服用させる場合、薬について納得のいく説明をし、どうしたらうまく飲めるかについて一緒に検討します。
飲みづらくても薬の効果を納得できると、我慢して飲む子が多いです。

漢方薬は指示どおりにきちんと服用することで、体がなじみよく効くようになるので、2 週間から1カ月を目途に効果判定を行います。

日本小児心身医学会 くり返す子どもの痛みの理解と対応ガイドライン(南江堂)
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上記ガイドラインでは呉茱萸湯は頭痛、片頭痛に用いるとされています。

呉茱萸湯は片頭痛によく使われる方剤で胃部の振水音があり、嘔気があるなど五苓散と似るが、頭痛が激烈で、顔色不良で冷えがあり、心窩部を指先で軽く叩くと振水音が聞こえる場合に用いる。
との記載があります。

頭痛時によく使われる呉茱萸湯は、漢方薬の中でももっとも苦くて服用しにくい薬です。
これはあらかじめ伝え、初めての服薬で嫌にならないように配慮する必要があります。

ただ、飲めないくらい苦く感じる場合は無理に服用しても効果は望めませんので他の手を考慮する必要があります。


呉茱萸等の頭痛に対する作用機序はよくわかっていませんが、脳内血流量増大作用が関係していると考えられています。


参考:
趣味の漢方 第16証 偏頭痛には呉茱萸湯 | YG研究会 賢く生きる