片頭痛治療薬ジヒデルゴット 販売中止


起立性低血圧や、片頭痛の症状を改善する薬のジヒデルゴット錠が販売を中止するようです。


ジヒデルゴット錠1mg 販売中止のご案内(ノバルティスファーマ)
http://product.novartis.co.jp/dhe/st/an_DHE_0113.pdf


2016年5月以降在庫限り販売、処方できるのは2017年3月までのようです。

※後発品も同様に中止です。



販売中止理由

2013年に欧州医薬品庁(EMA)から、麦角誘導体含有医薬品(エルゴタミン製剤)について、適応症によっては線維症や麦角中毒のリスクが懸念されることから、その使用を制限する勧告がなされました。

この勧告より日本国内でも需要が減少したため販売を中止するようです。

医薬品安全性情報Vol.11 No.16 (2013/08/01)
http://www.nihs.go.jp/dig/sireport/weekly11/16130801.pdf
EMAの医薬品委員会(CHMPA)は,麦角誘導体含有医薬品の使用を制限するよう勧告した。麦角誘導体含有医薬品は今後,血行障害や記憶・感覚障害を伴ういくつかの症状の治療,および片頭痛の予防には使用すべきでない。これらの適応では,リスクがベネフィットを上回るためである。


ジヒデルゴットの代替品

ジヒデルゴットの効能効果は以下の2つです。
  • 片頭痛(血管性頭痛)
  • 起立性低血圧
片頭痛
片頭痛急性期治療に使う薬剤ははエルゴタミン製剤の他にアセトアミノフェン、NSAIDs、トリプタン系、制吐薬があります。

ガイドラインで「有効」として推奨されているのはトリプタン系薬物です。

片頭痛は、理由は不明ですが、脳の中の血管が拡張し過ぎることなどによって起こります。

トリプタンにはこの拡張した血管を元の状態に戻す作用があります。

トリプタンは血管を収縮させるため脳梗塞や狭心症など、血管が収縮すると発作が起きる可能性のある病気を持つ人は、使えません。その他、肝機能が低下している人、重度の高血圧の人や、てんかんがある人なども使用できません。

この場合はNSAIDsやアセトアミノフェンで痛みを抑えます。


起立性低血圧
ガイドラインにおけるエルゴタミンは「有益であるという意見が少ない」に位置づけられていましたが、2012年の改訂版では記載自体がなくなりました。

他に起立性低血圧に使用されるものとしてα刺激薬があります。

  • 塩酸ミドドリン(メトリジン) 4mg/日 分2
  • 塩酸エチレフリン(エホチール) 15~30mg/日 分3

失神の診断・治療ガイドライン(2012年改訂版)