2014年3月18日火曜日

むずむず脚症候群の治療

【非薬物療法】

嗜好品を避ける
カフェイン、アルコール、ニコチンなどは、交感神経を興奮させ筋肉に生じる異常感覚を悪化させる可能性があります。できるだけ、摂らないようにしましょう。

温浴やシャワー
ムズムズするノイズは温度を感じる神経と同じ有髄神経線維を通ります。温浴や冷たいシャワーで、ムズムズを冷温感に関する情報に置き換えることで症状が和らぐことがあります。

運動やマッサージ
ムズムズする異常感覚の通り道である脊髄後根細胞は運動やマッサージにより抑制されます。異常感覚の改善が期待できます。


【薬物療法】
様々な作用点の異なる薬剤が臨床現場では用いられています。

プラミペキソールやロチゴチンなどの非麦角系ドパミン受容体作動薬は視床下部のドパミン神経系に作用し、有効性を示します。ただし、吐き気、眠気、めまいや疲労感などの副作用に注意が必要です。


むずむずする症状が日中にも出現する場合には、1日にわたり安定した薬の効果が期待できる貼り薬のロチゴチンが適しています。

血中フェリチン値が低下している場合はドパミンの産生に関与する鉄が少なくなっていることを表します。この場合、鉄の補充療法が行われます。

むずむず脚症候群の中でも脚の痛みを訴える場合に有用とされているのがガバペンチンエナカルビルです。これは、抗てんかん薬であるガバペンチンのプロドラッグとして開発されたおのです。皮質感覚野の感受性亢進を抑えると考えられています。さらに、ガバペンチンは睡眠を増加させるとの報告があり、むずむず脚症候群の睡眠不足に対する効果も期待されています。


治療初期段階やどうしても眠れない場合には睡眠の質を改善する目的でベンゾジアゼピン系睡眠薬のクロナゼパムやニトラゼパムが使用されます。根本的な症状緩和には不向きです。



むずむず脚症候群の特徴
http://yakuza-14.blogspot.com/2014/03/blog-post_16.html


脚がむずむずするメカニズム
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