2014年2月24日月曜日

卸との価格交渉は税抜きがお得?

※一般の方には、まったく関係ない話題で恐縮です。

みなさんは、薬価には消費税分が含まれているのをご存知でしょうか。
公定価格ゆえ実感がないとは思いますが、薬価には消費税が含まれます。

医療の消費税問題と日本医師会の考え方(日本医師会)



薬局や医療関係者の皆さんは、医薬品の価格交渉は
「税込み薬価」でやってますか?「税抜き薬価」でやっていますか?


恐らく多くの施設で、「税込み薬価」で価格交渉されているのではないかと思います。

つまり、
1000円という包装薬価に対し10%引きの交渉をすると・・・
900円の本体価格に税率(5%)の45円を加え945円が卸からの仕入れ値になります。
薬価差額は55円となり薬価比5.5%です。

ここで、消費税が増税されるとどうなるかシミュレーションしてみましょう。
同じく1000円という包装薬価に対し10%引きの交渉をするとします。
900円の本体価格に税率(8%)の72円を加え972円。
薬価差額は28円となり薬価比2.8%です。
(増税分が薬価に転化されるとは思いますが、されなかった場合を想定しています)

薬価差額が減っています。
これを、防ぐには「税抜き薬価」で価格交渉することです。


では、「税抜き薬価」でシミュレートしてみます。

1000円(包装薬価)の「税抜き薬価」(5%)は952.38円。
仕入れ納入価格を10%引きで計算すると。
857.14円です。これに消費税5%が加算され、900円となります。
薬価差額は100円です。。

消費税8%の場合でも・・・
1000円の税抜き(8%)は925.93円です。
仕入れ納入価格を10%引きで計算すると。
833.34円です。これに消費税分8%を加えると900円となります。
薬価差額は100円です。


今後の価格交渉は「税抜き薬価」で値引率を計算してもらいましょう。
(卸に税込価格で価格提示させても同じことです)