2013年2月17日日曜日

趣味の漢方 第7証 気管支炎に飲む漢方

気管支炎にも程度がいろいろありますが、今回紹介するのは比較的軽い症状だけれども慢性化しているものに試してみたい漢方です。西洋薬ではメジコン、ムコソルバン、トランサミン、クラリスなんかを飲んでいる方に選んであげたいですね。

基本は小青竜湯です。がっちりタイプの人には麻杏甘石湯、虚弱タイプの人には麻黄附子細辛湯がオススメです。麻黄附子細辛湯は麻黄含有漢方の中でも最も優しい処方です。1日量で麻黄を4gも含んでいますが飲みやすいです。
女性には小青竜湯の麻黄なしバージョンである苓甘姜味辛夏仁湯です。高齢者には麦門冬湯。お子さんには五虎湯がよいでしょう。

長引くようなら・・・
神秘湯を試します。がっちりタイプの人は麻杏甘石湯に大柴胡湯を追加します。虚弱タイプの人は麻黄附子細辛湯に小柴胡湯をプラスします。女性は苓甘姜味辛夏仁湯に柴胡桂枝乾姜湯を追加します。高齢者は補中益気湯に変えてみましょう。お子さんは五虎湯に小柴胡湯を追加します。

それでもだめなら・・・
柴朴湯か小柴胡湯加桔梗石膏です。

ちなみに、小柴胡湯と補中益気湯は同じ柴胡剤です。小柴胡湯の虚証バージョンが補中益気湯という位置づけです。


鎮咳作用で知られる生薬に杏仁があります。杏仁は杏(あんず)の種の中の仁(たね)です。杏仁含有の漢方は以下のとおり。

麻黄湯

麻杏甘石湯
神秘湯
五虎湯
苓甘姜味辛夏仁湯

麻杏薏甘湯

潤腸湯
清肺湯
麻子仁丸